2011-04-14

レッツゴー仮面ライダー観て来た。

結論からいうと、面白かった。

劇全体は概ね三部構成になっていて、イントロダクション : オーズと NEW 電王が出会う。NEW 電王が 1971 年でイマジンを撃破し、楽に一件落着と思いきや。第一部 : 帰還したら 2011 年はショッカーに蹂躙されていた。逃亡のさなか、映司とレジスタンス少年達との邂逅。第二部 : NEW 電王が再度過去へ。しかし仮面ライダー 1 号・2 号の助力を得ても歴史を元に戻すことはできず。レジスタンス少年の一人とテディを 1971 年に置き去りにしたまま命からがら帰還。デンライナーも全壊。第三部 : オーズと NEW 電王の絶体絶命の危機に、オールライダーが参上。次々と幹部怪人達を倒し、ラスボスの岩石大首領に全員でとどめ。

第一部と第二部の展開が息つく間もない。ここらへんは本当によくできてる。第三部は、まあ、お約束以上の盛り上がりやサプライズは特にない。お約束の感動やカタルシスはちゃんとあるけどね。

主役は明らかにレジスタンス少年隊。ショッカーに全日本が支配された現代をスリを生業にしながら強かに生き抜く彼ら。生き抜くことを是にしているからこそ、仲間がショッカーに捕まっても見捨てようとする。そこをオーズに諭され、影響を受ける。そして 1971 年の過去で少年仮面ライダー隊の少年少女達、そして元祖 1 号 2 号と会い、仮面ライダーは悪の改造人間でないことと、その想いが 40 年後のオーズにも受け継がれていることに気づく。だから 1 号 2 号が決死の覚悟で NEW 電王達をかばったとき、少年の一人ナオキは過去に残って 1 号 2 号の力になることを選んだのだ。結果的に 1 号 2 号は敗れてショッカーの手先に生まれ変わり、ナオキを救おうとしたイマジン、テディも死んだ。仮面ライダーという正義の象徴を信じ抜いたナオキの遺書を読んだレジスタンスのリーダ、ミツルは慟哭しながらも捕えられた映司に必ずオーズドライバを渡す、と誓うのだった。これがつまり、ちっぽけな子どもでも、できるかぎりの勇気を奮うという想いのバトンがナオキからミツルへ渡されたことの象徴となっている。そしてそれが、ナオキとミツルという同世代の子ども同士の間でのバトンタッチでなかったことがラストで明かされる…

ナオキは死んでいなかった。大人になった彼は、自分を匿ってくれた少年仮面ライダー隊の少女ノッコと結婚し、科学者としてショッカーに仕えるふりをし、一度は再改造手術を受けてショッカーの手先となっていた 1 号 2 号を再々改造して洗脳を解いた。これがナオキなりの「力になる」ことだった。そしてノッコとの間にもうけた一男、それがミツルだった。そして未来の世界--映司、幸太郎、アンク、モモタロスがショッカーに公開処刑されようとしていた現場で、ミツル達(かつて 1971 年の少年仮面ライダー隊の古めかしい格好を見てせせら笑った彼らが、今ではすすんであの当時の衣装を着ている)はオーズドライバをなんとか磔の映司に届けようとパスをまわす。その最後のパスを受け取った初老の男が実は老いたナオキだった。こうして彼は、オーズから受け取った勇気を 1 号 2 号に返し、1 号 2 号に救われた自分の息子ミツルがオーズを甦らせる、その手助けをしたのだった。これがナオキにとっていわば二つめの「力になる」だった。

つまりこの物語は、40 年の時を経て渡された想いのバトンが、初代仮面ライダーとオーズとの間で、および当時仮面ライダーに熱狂したかつての少年達(代表 : ナオキ)とその息子達(代表 : ミツル)との間で、ちゃんと受け継がれていることをクロスリプレイする話だったのだ。だとしたら観客が感情移入するのは ? ナオキ & ミツル父子しかいない。だって、かつてのナオキ達も、今のミツル達も、自分達はあの「変身」ができない、せいぜい玩具でなりきり遊びするぐらいしかできない一般人だ、ということは常日頃ことあるごとに自覚させられているわけだから。そんな我々にとってナオキ & ミツル父子は、「変身」しないという点でこそ自分達と同じ一般人だけれども、しかし彼らなりの勇気で仮面ライダー達を助けている。ささやかなれども、ヒーローしている。それが、あれぐらいなら自分達にもできるかも、と思わせてくれる素敵な距離感なのだ。いってみれば「読モ」みたいなもの。

そもそも、冒頭、イマジンに利用された少年ナオキに NEW 電王がライダーチケットをかざしたとき、何故 1971 年などという彼が生まれているはずのない時代の日付が現れたのか。そこにすべての伏線があった。ということに鑑賞後気づいて、はたと膝を打った。そういう、できのいい脚本である。よねむーやるじゃないか。オールライダー対大ショッカーとは大違いだな。



以下は細かい感想。

アンクは全編通してトラブルメーカ。OOO 本編でもアンクは子ども人気が高いらしいが、決してアンクは行儀のいい PTA お墨つきキャラなどではない。それでも人気が高い、嫌気されない、というのは恐らく演じる三浦涼介の技量であり、その安定感は信頼して大丈夫だというスタッフの判断があったのだろう。だからアンクを徹頭徹尾身勝手なキャラとして描けたのだろう。

NEW 電王は苦戦するシーンが多い。さらば電王でデビューしてからこっち、ずっとそうであり、弱いという印象がなかなか払拭できない。ちょっとかわいそうにすら感じる。

宮内洋が舞台挨拶にも出ているぐらいだから V3 もきっと活躍しているのだろうと思っていたが、ほとんど活躍シーンがない。今回はあくまで 1 号 2 号にのみフォーカスが当たっている。

ショッカー首領の声優の声が哀しいぐらい衰えている。全盛期(次元大介とか)を知っているだけに、聞くだに辛い。早く引退してほしい。

仮面ライダー GIRLS の ED テーマは意外とフィットしている。いい意味で軽薄。

大量エキストラを公募していたのは知らなかったけど、やっぱりいかがなものかと思う。パラダイスロストと同じで、気恥ずかしさのほうが先に立ってしまうんだけども。

バースが歴代のサブライダー達を率いて現れるシーンと、キカイダー、キカイダー 01、イナズマン、快傑ズバットが揃い踏みするシーンがあるんだけど、割とどうでもいい。逆にいうと、それほど違和感はないということで、これはこれでスゴいことだと思う。

最後は全員がそれぞれのバイクに乗っての特攻。どうせオールライダー対大ショッカー時にもやったオールライダーキックをまたやるんでしょ、と思ってましたすみません。

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